研究班のご紹介

このページでは、当サイトを運営する、厚生労働科学研究費補助金エイズ対策政策研究事業「HIV検査体制の改善と効果的な受検勧奨のための研究」班の概要を紹介します。

 

研究内容の紹介

HIV感染症の早期治療が、患者の予後改善だけでなく、二次感染の予防となることも示され、これまで以上の早期診断が求められています。しかし、我が国における診断の遅れは深刻な状況が続き、さらにCOVID-19流行が保健所等での無料匿名検査、医療現場での早期診断など、これまでに培った我が国のエイズ対策にも大きな影響を与えており、HIV検査体制の再構築が喫緊の課題となっています。

本研究班においては、まず、我が国におけるHIV検査体制を「疫学的な現状評価」、「検査と予防の普及啓発」、「HIV診断・検査法」という3つの分担研究に分け、保健所・医療機関の検査や民間郵送検査における現状把握と疫学的分析、90-90-90(95-95-95)の達成につながるハイリスク層への検査普及と予防啓発、そしてHIV診断・検査法に関する基礎的研究や新たな検査法の普及を行います。

研究代表者が担当する「戦略研究」の分担研究では、3つの分担研究で得られた成果を集約し、COVID-19流行による保健所検査等への影響分析と対策の立案、健康危機発生時も持続可能な検査体制の検討、ハイリスク層に適した新たな検査手法の実証研究、地域に適した検査モデルの構築・試行・評価、各種検査ガイドライン等の策定などを行っていきます。そして、HIV検査に関わる各分野の代表者が議論を重ね、COVID-19流行後に向けた新たな方向性を立案し、より効果的かつ持続可能なHIV検査体制の構築を目指します。このように、本研究班においては、各分担研究を戦略研究と連携させることで、より効果的な受検勧奨を総合的に検討できる体制となっています。さらに、各分野の専門家に加えて、エイズ対策の行政担当とも情報共有を行いながら、より迅速に日本におけるHIV検査の今後の方向性についての提言を行い、我が国の現状に合った質の高い検査体制の整備へつなげていくことを目標とします。

 

研究員のご紹介

研究代表者

今村 顕史

所属 東京都立駒込病院感染症科
担当研究課題 HIV検査体制の改善に向けた戦略研究

 

研究分担者

西浦 博

所属 国立大学法人京都大学大学院医学研究科
担当研究課題 HIV検査・相談における疫学的な現状評価にかかる研究その1

本間 隆之

所属 公立大学法人山梨県立大学看護学部
担当研究課題 効果的なHIV検査受検勧奨にかかる普及啓発の研究(ハイリスク層)

土屋 菜歩

所属 国立大学法人東北大学東北メディカル・メガバンク機構
担当研究課題 HIV検査・相談における疫学的な現状評価にかかる研究その2(保健所調査等)

加藤 眞吾

所属 (株)ハナ・メディテック
担当研究課題 HIV診断・検査法にかかる研究

佐野 貴子

所属 神奈川県衛生研究所微生物部
担当研究課題 効果的なHIV検査受検勧奨にかかる普及啓発の研究(インターネットサイトの活用)

 

研究班事務局

東京都立駒込病院 感染症科
〒113-8677 東京都文京区本駒込3-18-22
TEL: 03-3823-2101

 

HIV検査・相談マップ事務局

神奈川県衛生研究所微生物部(担当: 佐野)
〒253-0087 神奈川県茅ケ崎市下町屋1-3-1
TEL: 0467-83-4400  FAX: 0467-83-4457